尾玉なみえ『マコちゃんのリップクリーム』感想。
久しぶりになみえはんこと、尾玉なみえ大先生の新作が出た。
『マコちゃんのリップクリーム』。
・・・これなんか読んだことあるんだけど、と思ってたら読みきりみたいな形で何度か連載していたっぽい。
期待して読んだのがいけなかったのかなんなのか、とにかくつまらない。
私はマンガを「人生の道しるべやー!」とか「マンガは教科書や哲学書に劣らない読み物やー!」とか「日本文化の極みやー!」とか思って読んでいるわけではなくて、基本的に「時間を潰せればいいもの」として消費しているので、どんなマンガでも読んでしまえば内容はアレだったけど時間は潰れたからいいや的に思えるのですが、尾玉なみえ大先生クラスの作品ともなるといつもと異なる心構えで挑まなければならないと勝手に思っていたわけです。
それくらいなみえはんに敬意を表していたわけです。期待の表れだったつもりです。
ところがこの『マコちゃんのリップクリーム』は酷い。
毎回毎回1ページ目はお決まりのマンガ内容紹介。コレを思い出す。「ここぞ」という場面でCM 「不愉快」86%「繰り返し」もウンザリ
「繰り返し」は確かに必要かもしれない。他局からのCM中のチャンネル移動をしている視聴者をゲットするためにはCM明けに繰り返して放送してくれるのは確かに助かるかもしれない。その可能性は否定しない。
でもコレ単行本ですから。すぐ前のページに前回の流れ載ってますから。1話読んだら次の話まで1週間明けて読むとか、それ単行本じゃないですから。週刊誌ですから。
大体『マコちゃんのリップクリーム』が連載されている(らしい)月刊シリウスの新規購読者って月にどれくらいいるんでしょうか。発行部数2万部ってことになってますけど。『魔女っ娘つくねちゃん』と『夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜』は読んでますけど。
とにかく単行本で毎回前回の流れ紹介とか必要ないですから。やるなら面白くやってください。コマ割りも構図もほとんど同じようなもんだし、文章も全く笑いを得ようとして滑るアグレッシブななみえはんじゃないし、酷すぎる。
あと変身シーン。これも酷い。必ず1ページ使う。ページの無駄使い。
アニメの変身シーンじゃないだから、使いまわしみたいなことしないでほしい。
そのくせ、今までの作品にくらべると無駄な書き込みが消えてて、絵柄がすごくサッパリしてる。綺麗になっとる。
編集さん、私は尾玉先生に絵の上手さとか見易さとか期待してないんですよ。
そんなとこに時間を使わせないでください。
あと1ページでも多く面白い尾玉先生のマンガが読みたいのですよ。
不必要な使いまわしでページ数を減らすのはやめてください。
なんて言ったところでアレなんですが。とにかく失望した。絶望した。
続けて読んだ『カラスヤサトシ3』の話と話の間に書いてあるオマケ1コマがすごい面白くて大好きで、こういうのを待ってたんじゃーと『スラムダンク』でゴリが深体大からスカウトの話がきた話のオマケマンガでウホー!と同じような勢いでベランダで叫びそうになりました。
こういうサービス精神を失わない漫画家は偉い。昔『うしおととら』の単行本のオマケクイズやら間違い探しやらで非常に盛り上がった記憶があるのですが、BSマンガ夜話で岡田斗司夫かいしかわじゅんが、『うしおととら』での藤田和日郎のサービス精神は凄い!と言っていたのを思い出しました。
藤田和日郎は今週から少年サンデーで新しい連載を始めたし、これはこれで楽しみ。
そして尾玉なみえ大先生が女性であるらしいことを今さっきWikipediaで知る。
- [2008/03/27 21:10]
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コメント
だけど、個人的には、安心した。「あ、生きていたんだ」的な。
元来、大部屋漫画家なんだから、と思っていたので、その辺あんまり期待していない私にはダメージ少なかった。
なんか、YJで不定期に連載やっているみたいなんで、また近い未来オムニバスor短編集出ると思うよ。
でもまぁ…代えはいくらでも…いや、なかなか見つからないと昔は思ってたのになぁ。
短編集的なものに未だに期待してしまうような信者でした。
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